ニコニコ超会議2018での超フェンシングブースレポート。1日目は14時からの一流フェンシング選手による実演を見学してきました。

【フェンシングについて】

フェンシングの原型は、中世の騎士たちが「わが身を守る、名誉を守る」ことを目的としていた剣技であるとされています。
19世紀末にはヨーロッパの上流階級のたしなみとして各地で盛んに競技として行われるようになりました。
しかし、国や地方によってルールが統一されておらず、判定を巡って争いが絶えなかったことから、1913年に国際フェンシング連盟がフランス・パリに設立され、ルールが統一。

オリンピックでは、1896年の第1回アテネオリンピックから今日に至るまで、毎回正式種目となっている伝統のある競技なのです。

【実際に武器と防具を試してみた】

■フェンシングの種目には
*フルーレ・・・有効面は両腕・頭部を除いた胴体部分になり、「突き」のみを使用。先に攻撃をした選手(先に腕を伸ばし剣先を相手に向けた選手)に「攻撃権」が与えられます。防御側はパラード(相手の剣を払いよけること)に成功することで「攻撃権」を得ることができます。
*エペ・・・全身すべてが有効面となります。「突き」のみを使用します。「攻撃権」がないため、同時に着いた場合は、両者の得点になります。
*サーブル・・・馬に乗って戦うことから由来して有効面は、上半身全部です。サーブルの攻撃は「突き」だけでなく「斬る」ことでも得点になります。
と3種類があります。

剣も種目によって長さや重さが違います。今回は、エペで使われる剣を持ってみました。思っているよりも軽い気がしましたが、3種目の中では一番重いそうです。他の2種目は重量が500g以下なのですが、エペは770g以下と決まっています。

マスクも装着してみました。意外と視界は広かったです。しかし、これで顔面を突かれると思うと怖いですね。このマスクが意外と重く、ずっと被っていると首が疲れたり、汗で蒸れるのは仕方ないのかなと思いました。

【初日14時からの実演開始】

いよいよ実演の始まる14時頃になり、三角コーナーとロープが張られ、続々とかなりの観覧の人達も集まってきました。
今回の実演にあたってのまずは説明がありました。

試合用のコートはピストと呼ばれ、14mの長さがありますが、今回は超会議用として7mで実演が行われました。また、全身が有効面のエペという競技で通常は15本選手したほうが勝ちとされていますが、今回は5点先取した方が勝ちというルールとなりました。

解説は現フェンシング協会会長で北京オリンピック個人銀メダル、ロンドンオリンピック団体で銀メダルを獲得した太田雄貴さん。

フェンシングの魅力を熱く語り、選手がスローモーションでどうやって得点と取ったのかを細かく解説してくれました。
フェンシングは礼に始まり、礼に終わるという紳士のスポーツです。
主審が「ラッサンブレ、サリューエ(気をつけ、礼)」の合図で試合前の敬礼をします。「アンガルド(構え)」の合図でマスクを着用し、スタートラインに前足爪先をつけて構えます。
主審が「プレ(用意はいいか?)」と確認し、選手は「ウィ(よし)」または「ノン(まだ)」で答えます。そして、「アレ(始め)」の合図で試合が開始されます。

【いよいよ試合開始!】

本日の実践に出演する選手は、リオオリンピック個人6位・今年1月のワールドカップでも2度目の優勝をされた見延数靖選手と近代5種にも出ており、東京オリンピックでは初の2種目代表を目指している才藤歩夢選手です。

それにしても、フェンシングの選手は美男・美女が多いですね。才藤選手は黒木メイサに似ていると評判の美人な選手です。
試合は5点先取ですが、ハンデとして才藤選手に3ポイント入った状態からスタート。

筆者は以前フェンシングの試合を見たことがありますが、わずか1m先でフェンシングが見られることに感動しました!実際の試合でもテレビでも動きが早くてわかりづらいのですが、この近い距離でも剣さばきが早いのです。そこに選手が飛び込んで突きをする様は格好いいの一言に尽きます!試合は一進一退のシーソーゲーム。

選手への声援も後押しになると太田雄貴さんがおっしゃっていました。「じゃ、会場の左側のお客さんは見延選手を、右側のお客さんは才籐選手を応援しましょう」ということになり、「見延選手頑張れ!」「才藤選手、頑張って!」と会場は大きな声援で大盛り上がり。筆者も思わず、「頑張って!」と大声で叫んでいました。選手を応援しながら身近でフェンシングを見られるなんて、超会議でしか出来ないのではと思うほど。

男性の方がリーチは長いし、ハンデもありますが、力に格差があっても何が起こるかわからない、番狂わせが多いのがエペという競技です。
体力と集中力がいるスポーツ。見延選手の汗の量も半端ではなかったです。でも、汗も滴るいい男見延選手は素敵でした。

試合後には選手のサイン&握手会。

その後、何とお忙しいにもかかわらず、見延選手にお話をお伺いすることが出来ました!

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■フェンシングの魅力はなんでしょうか?

「フェンシングは性格が出るスポーツだと思います。一瞬の隙、攻め・守りの攻防、かけひきが行われるものです。」

■超会議でのプレーはどうでしたか?

「楽しかったし、プラスになるものが大きかったです。特に、皆さんの声援がすごかったですね。才藤選手はフィジカルが強い選手なので、ちょっと油断してしまいました(苦笑)」

■ファンの皆様へ一言お願いします

「最後の一本を決められたのは、声援があってこそだと思います。最高のパフォーマンスを発揮するためには皆さんの声援が必要なので、是非、東京オリンピックの際はこのフェンシングの幕張会場に足を運んでもらいたいです」

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快く質問に答えてくださった見延選手、誠にありがとうございました!

それから、太田雄貴さんとも写真を撮らせていただきました!太田さん本当にありがとうございました!筆者はロンドンオリンピックに出場する前から太田さんを応援しており、実際の試合も見に行ったことがあります。間近で見る太田さんはオーラがあるというか、圧のある方ですね。ミーハーな気持ちを抑えつつ、でも何を話していいかもわからず、「応援しています」というのが精一杯で(苦笑)憧れの人が隣にいてお話ができる機会というのはなかなか無いので、とても嬉しかったです。最後、握手したのかどうかも忘れるほど・・・。本当に握手したかどうか覚えていないのです(笑)太田さんの笑顔の中にも芯の強さ、フェンシングを普及させたいという想いを感じました。

超フェンシング2日目レポートに続く・・・

公益社団法人日本フェンシング協会公式サイト➡ http://fencing-jpn.jp/

文/濱田圭子
©濱田圭子:PROFILE
1978年2月23日 青森県青森市出身。大学卒業後、オーストラリアに1年半滞在。
帰国後、旅行会社に勤務。2005年よりフリーライターとなる。
Website ➡ http://www.f-house-style.com/

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《追記》

今回のこのようなニコニコ超会議で、フェンシング協会のブース参加に至った経緯と言うのは、現フェンシング協会会長である太田雄貴さんとNTTによるVR開発がされており、東京オリンピックに向けて、”どうやってフェンシングをより多くの人に知ってもらい、興味を持ってもらえる様にしたらいいか”、発表できる場は無いかと考えていたところに「じゃあ、ニコニコ超会議に出てください」とお話があり、全てのタイミングが一致した為、この「超フェンシング」ブース:VR太田雄貴と選手による実演、と言う大変貴重な体験が出来る場が設けられたそうです。

正にここで体験できた
◎VR太田雄貴:常設されない限り、大きなイベントでしか体験できない
◎一流フェンシング選手の実演:この近さで直に試合を見ることはまず不可能
これらの事は、本当に奇跡であり貴重な体験です。そして、これを実現することが出来た、ニコニコ超会議のフレキシブルさと実行力もまた、他には追随出来ない素晴らしさなのであります。

※今年2月に行われたエキシビジョンマッチの模様:日経XTECHより➡ http://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00129/021600013/

※magfileよりYoutubeより(映像後半)

この度の取材において、このように本当に気持ちよく撮影取材・インタビューを快諾してくださいました事に、
見延数靖さん、才藤歩夢さん、宇山賢さん、鈴木穂波さん、三宅諒さん、太田雄貴さんを始めとするフェンシング協会の皆様の
取材へのご協力に、心より厚く感謝御礼申し上げます。

そして、この記事を見てくださった皆様がフェンシングに興味を持ち、2年後に迫った東京オリンピックで是非、幕張会場まで足をお運びくださる様、心よりお祈り応援申し上げます!みんなで幕張に応援しに行こう!

2018.5月吉日 FolkVisual Japan 責任者

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