まずイタリアと聞いて皆さんは一体何を思い浮かべますか?沢山の歴史的建築物や歴史の中で洗練された美しい絵画でしょうか、色とりどりのファッションや料理、地中海に面しとても過ごしやすい気候に恵まれたイタリア。
この記事ではG20参加国の「歴史・文化・食」などをピックアップ、併せてその国で開催されている日本文化イベントなども御紹介致します。
●イタリア政府観光局
【元気になるカラフルな色合いのイタリア料理】
とても大家族(おじいちゃん・おばあちゃんまで)を大事にするイタリアの人々。大家族で食事をする事もとても重要なので、料理にも大変こだわりがあるのです。
イタリア料理の起源はギリシャの上流貴族文化に影響されていると言われ、その後様々な国の料理に影響を与えました。その歴史は古代ローマ時代から人々の食に対するこだわりは強く、当時でも既にコース料理が確立しており、前菜、メインディッシュ、デザートに分けて1日に3食欠かさず食べていたと言われています。2010年ユネスコの無形文化遺産にも登録されました。
イタリア料理の代表「パスタ」。その起源は古代ローマ時代に食べられていた、小麦などの穀物を粥状に煮込んだ「プルス」ではないかと言われています。大航海時代に新大陸から輸入されたトマトは食用に改良され、17世紀頃からナポリ地方を中心に栽培が盛んになりました。それに伴い、パスタとトマトの組み合わせの美味しさに感銘を受けたイタリア国民の間で広く普及し、現代のソースを一緒に食べるパスタ料理がイタリア中に広まって行った様です。
●アクアパッツァ…「魚のアックア・パッツァ風」は、魚介類をトマトとオリーブオイルなどとともに煮込んだナポリ料理。
●カプレーゼ…イタリア南部カンパニア地方のサラダで、「カプリ島のサラダ」という意味。 材料にはスライスしたトマト、モッツァレラチーズ、バジリコを使用。
●カチャトーラ…イタリア語で「猟師風の」という意味でトマト、タマネギ、ハーブ、ピーマンに蒸し煮した鶏肉やウサギ肉が用いられ、ワインが加えられる場合もある料理。
●スカンピ…「ヨーロッパアカザエビ」と呼ばれるアカザエビ科に属する手長えびのイタリア語呼び。
●ニョッキ…団子状のパスタの一種で、ジャガイモと小麦粉との組合せで作られるイタリア料理。
●バーニャカウダ…野菜料理の一つで、オリーブ油をベースとし、ニンニク及びアンチョビーを加えたソースに、野菜を浸して食べるイタリア・ピエモンテ州を代表する冬の鍋料理。
●カンノーロ…イタリアのペストリー菓子でカプチーノやエスプレッソとよく合います。
●ティラミス…イタリアンレストランでは手作りティラミスがデザートメニューに並べられるのが普通で、これが美味しく作れるレストランのデザートメニューは何でも美味しい様です。北部ロンバルディア地方の柔らかいコーヒーとリキュールをしみ込ませたスポンジケーキと、イタリア特産のマスカルポーネチーズで作ったやわらかいケーキ。
●イタリアンジェラート…イタリア国内には無数に手づくりのジェラテリアがあり、ジェラートのみを販売する専門店とBAR(バール)と呼ばれる喫茶形式の店舗があります。手作りのアイスクリームショップがここまで多いというのはイタリアの特徴。ジェラートを頼むと「パンナ?(=生クリーム?)」と、ジェラートに生クリームタダで乗せるかどうか聞かれます。冬に多いサービスとなっていて、冷たいジェラートとふんわりの温かい生クリームがとてもマッチします。
【宗教的歴史背景と共に洗練されてきたイタリア文化】
世界遺産の数が世界一多いイタリア。水の都ベネチア、花の都フィレンツェ、永遠の都ローマなどすべて世界遺産です。世界遺産の数はもちろん、他にも名だたる美術や音楽、その古い歴史と共にローマ、ルネッサンス、バロック、新古典派など多くの建築様式も生み出して来ました、国内だけでは無く世界の建築物の多くにイタリア人建築家が携わっています。
■イタリアは文芸復興(=ルネサンス)発祥の地
ルネサンスはイタリアから始まり西ヨーロッパで展開された文化・芸術の運動で、自由な気風と学問・芸術の発達をもたらしました。当時のレオナルド・ダ・ヴィンチとラファエロとミケランジェロ3巨匠など、沢山の聖堂などに巨匠の名作がイタリアでは聖堂などに数多く残っています。
●イタリアはオペラ発祥の地でもあり、ロッシーニ、プッチーニ、ヴィヴァルディなどのイタリアを代表する偉大な作曲家を生み出しました。世界的に知られるミラノのスカラ座では有名なマリア・カラスやパヴァロッティなどが舞台に立ちました。
●サンタ・マリア。デッレ・グラツィエ教会は、ミラノにあるカトリック教会ひとつで、イタリア・ルネッサンス時代の3大巨匠の一人、レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた有名な 「最後の晩餐」がこの教会の食堂の壁に描かれています。
■生活習慣からもスタイリッシュさを求める
パリ・ニューヨークと並ぶミラノを中心としたファッションなど、生活習慣からスタイリッシュさを求めるイタリア人はあらゆるジャンルのものを洗練しスタイリッシュにしてきました。
●車もスピードと共に、スタイリッシュさも求め、フェラーリ・ランボルギーニなどを生産し、モータースポーツ「F1」も牽引してきました。
■イタリアの日本文化イベント
2018年「Japan Week 2018 Torino」がイタリアのトリノで日本のIFF(公益財団法人国際親善協会)と、現地の開催都市や州自治体と共同主催で開催されました。
公式HP➡ http://www.japanweektorino.it/en/
ジャパンウィークは、日本各地で守り育まれる伝統芸能や創造的な文化の多彩な魅力を海外で披露・紹介し、楽しみながら日本文化を知ってもらう国際交流イベントで、市民主体の交流を通じ、日本と開催国間の友好親善、相互理解の促進、両国の地域社会づくりへ貢献することを目的としています。(2019年はギリシャのアテネで開催。)
■イタリアの主な観光地
●「青の洞窟」ナポリのカプリ島の断崖絶壁にわずかに開いた入り口から内部に入ると、水面から放たれる深い青色の輝きが暗い洞窟内を包み込む神秘的な空間の絶景が広がります。
●「ポンペイ遺跡」ナポリにある世界遺産で紀元79年の夏、ヴェスヴィオ山の噴火によって一夜にして灰に埋もれた街ポンペイ。
●「ピサの斜塔」イタリアのピサ市にあるピサ大聖堂の鐘楼で、世界遺産「ピサのドゥオモ広場」を構成する観光地です。
●「ヴェネチアカーニバル」イタリアのヴェネツアで毎年開催される、世界三大カーニバルの一つ。
【現在の明るいイメージとは裏腹な大変な歴史】
現在のイタリアは「Bravo!」ととても明るい返事が返って来るそんな陽気なイメージがあるのではないかと思いますが、実は現在に至るまで大変な歴史がありました。
紀元前30年頃、世に知られるローマ帝国全盛期、9世紀初期頃この辺りは一度フランク王国として統一され、その後西フランク王国→フランス 東フランク王国→ドイツ 中フランク王国→イタリアと3国に分かれ、それぞれの道を歩むこととなりました。フランク王国より分裂した後、今のドイツとイタリアの地域(オーストリア、チェコ共和国、スイス、リヒテンシュタイン、オランダ、ベルギー含む)は10世紀神聖ローマ帝国として成立しました。(以下略歴)
1805~14 ナポレオン、イタリア国王となる
1870 統一イタリア王国がローマを併合
1915 第一次世界大戦に参戦
1922 ムッソリーニ率いるファシスト政権成立
1929 ヴァチカン市国成立
1940 第二次世界大戦に参戦
1943 ムッソリーニ失脚、連合軍に降伏
1946 国民投票で王制廃止イタリアは共和政に移行
戦後、マーシャル・プランを通じ経済復興が進み大国へと返り咲いた。
●イタリア国旗(19世紀のイタリア統一運動のシンボル。緑は「国土」、白は「雪・正義・平和」、赤は「愛・情熱」)
【イタリア Press News】
●2026年冬季オリンピック・パラリンピックをイタリアのミラノとコルティナダンペッツォの2都市で開催することを決定!
➡ http://www.news24.jp/articles/2019/06/25/10456139.html
●在日イタリア商工会議主催 日本最大級イタリアンフェスティバル「イタリア・アモーレ・ミオ!2019」7月6日(土)7日(日)赤坂サカスにて開催!
➡ https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000044084.html
文/皆美光 写真/フリー写真素材【写真AC】
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